けっ
なんと1977年出版。このあとササキマキさんの絵は村上春樹の本のなかで何度か見た。
今まで書いてきた本は全部、大きな構造とか歴史の中で翻弄されている個人の話しか書いていない。特定の社会問題とか歴史的出来事なりが経験されるときには必ず個人によって経験される。そういう意味でいうと僕らはバラバラなんですよ。個として生きている。そっちを描きたい。
僕は社会学者として失格なところがあって、個人による社会で皆繋がって相互行為してネットワークのなかで生きてるよっていうのが、ほぼ100%の社会学者がそう思っているんだけど多分僕だけだと思うんですけど、皆バラバラでひとりっきりで閉じた中で孤独に生きてるんだよっていう風に思っているんですよ。
by岸政彦onネコメンタリー