あおそら

自分のための走り書きらくがき帳 

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

現実

ただ現実を見るということではない、と思うんですね。現実というのはそれ自体、例えば自然や静物や人間の顔は、それ自体充実していて魅力が十分ある。それを描写という方法で描こうとすると、かえってベールをかけてしまうことになる。だから描写ではなく暗…

マネに共鳴した人その2マラルメさん

私たちに残された道はただ一つ 徹底的に現在に執着すること この世に執着することである 日常生活の一つ一つに熱い眼差しを注ぐうちに 何でもないつまらない物が 次第に精彩を放つようになる 〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ 作者: ポールヴァレリー 発売日: 2…

マネに共鳴した人その1ボードレールさん

画家は何を描くべきか 現代性とは一時的でうつろいやすく偶発的なものだが そんな人間の生活の中から神秘的な美しさを取り出さなければならない。 ボードレール全詩集〈1〉悪の華、漂着物、新・悪の華 (ちくま文庫) 作者: シャルルボードレール,Charles Baud…

モンタナの川と釣りと魂

昔わたしが若かったころ ”物を書くのは好きか”と父に聞かれ ”はい”と答えた 父は言った ”いつか家族の物語を書け” ”その時に初めて何が起きたか分かる”と 我が家では宗教と釣りの間に垣根がなかった 鱒が住む川が流れるモンタナのミズーラ 先住民が酒場や売…

災難をのがるる妙法

地しんは信(まこと)に大変に候。野僧(=私)草庵ハ何事なく、親るい中、死人もなく、めで度存候。 しかし、災難に逢(あふ)時節には、災難に逢がよく候。死ぬ時節には、死ぬがよく候。是ハこれ災難をのがるる妙法にて候。かしこ ~文政11(1828)年の越…

Perfumeにしつもん

「年齢を重ねて良かったなと思うことはありますか?」 いやほんまよかったことばっかよ。いいことばっかり。自分でやりたいと思ったことがその場でその日にできるし。それをやれるか実現できるかは自分にかかっとるだけじゃけぇ自分が行動すればいいだけって…

いろいろな集中

日本伝統工芸展をみた。 この集中して作っていく感じも祈りのようだな。 燃えあがる緑の木 全三部合本版(新潮文庫) 作者: 大江健三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/07/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る

やさしかった本

からだ中の力が抜けて重だるい。10時間寝ても眠い。食欲もない。気力もない。特に疲れる理由もないのにこれが更年期というものか。好きな本も読む気になれない。めちゃめちゃしんどい。 ちょっと休もうと寝転んだものの、いつもの癖で傍らにあった本を手に取…

かげきさん

直木賞をとる何年も前から、なんか自分自身が息苦しいっていうか、心にいらない札を張り付けてきちゃったのかなと。生まれたときは無垢の自分だったのに、傲慢であったり虚飾であったりね。人を踏み台にしたり。いろんなそういう札みたいなのを貼ってきて、…