あおそら

自分のための走り書きらくがき帳 

ナビのやじるし

我々は頭の中にナビの矢印を持っている。だからそれを地図に乗せると、矢印は自分でしょう。そうじゃないですか。普通はそういうふうに考えないかなあ。

つまり、言いたいのは、自分というのはたかだかナビの矢印程度のものなんだということです。だけどこれがないと困る。どっちに行ったらいいかわからなくなる。現に脳に故障を起こした人で、ナビの矢印の部分が壊れたケースがあります。矢印の部分が壊れたらどうなると思います?地図全体が自分になるんですよ。本当になるんだ。それを世界との一体化、宇宙との一体化という。

世界の中に矢印を置くからその中で行動ができるわけでしょう?でも脳が故障するとその矢印が消えてしまう。でも矢印が消えても地図は残ります。だから地図全体が自分になるんです。これは非常に気持ちがいいんですね。法悦というか、まさに宗教体験ですよ。日本人にはあまりないんですが。

                 ~ 猫も老人も役立たずでけっこう p.153より

 

  

  

  

スクリャービン:「法悦の歌」「プロメテウス」、他

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