すごもりちゅう
存在するところのものすべてとひとつになる経験に到達し、しかも私自身を同時に分離した存在、すなわち個人として経験することを意味する。最良の状態とは十分に生まれること、人が潜在的にあるところのものになることを意味する。 鈴木大拙
我々の制約された意識は、‥制約を知る限り‥我々をいろいろな悩み、恐怖、不安に引き込んでいく。けれども我々のこの意識というものが、何か我々の自己に非常に親しい何か‥と言ってもこの何かは相対的にものごとを新式するようには知られないように何か‥の中から出てくるのだということにいったん気がついてみると、今までに悩んできたあらゆる形の緊張から解放されて、まったくの安楽の境地にある自分を見いだすのである。
最良の状態(Well being)は、最後は、自分の我を捨てることを意味する。自分の自我というものをただ保存すること、在るという働きにおいて自分の自我を経験することを意味する。
これを経験すると、自己自身の心がなごやかで安らかなばかりではなく、自分のいる世界すべてが安らかなのである。これを宇宙的意識と呼びたいのだが、いかがだろうか。
人々が意識的な心の中に持つことの大部分は虚構であり、妄想であり、人々が真実を見ることができないということは明白である。意識の内容は現実を表現していないということができるだろう。そうすると意識そのものはおよそ、望ましいものではない。 エーリッヒ・フロム