肉体と心
しかし考えてみれば、人間の思考の原点にはコラージュ的発想が存在していると思う。現代のような多元的な情報社会の中では、われわれは日々思考のコラージュから自由でない。
~「絵画の向こう側・ぼくの内側」p.43
子供時代の特権として、誰もが、純粋、素朴、無垢、無心を所有する。
~「絵画の向こう側・ぼくの内側」p.13
精神(心)の声に耳を傾けると、様々な感情の虜になることが多い。精神は苦悩したり悲しんだり迷ったりするのが好きだ。その点肉体は正直である。ウソをつかない。だから絵は正直だ。下手なら下手のまま、上手なら上手なまま、体調が悪いとその状態のまま絵に表れる。その点言葉は自らに対しても不正直なところがある。
~「絵画の向こう側・ぼくの内側」p.15