見ることは 在ること
まどさんの詩「せんねんまんねん」
最後の数行でなにかほっとして笑みがこぼれた
それは大自然が人智を超えて在ってくれたことへの感謝
これからも在ってほしいことへの祈り
小さな祈りかもしれないが
それが在る事へ感謝をしてそれを見ることをやめない
未来永劫
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せんねん まんねん
詩:まどみちお
いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
その蛇をワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸ののっぽのヤシの木の中を
昇っていくのは
今まで土の中でうたっていた清水
その清水は昇って昇って昇りつづけて
ヤシのみの中で眠る
その眠りが夢でいっぱいになると
いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
その蛇をワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸に
まだ人がやって来なかったころの
はるなつあきふゆ はるなつあきふゆの
ながいみじかい せんねんまんねん