あおそら

自分のための走り書きらくがき帳 

個と集合

この男が疑問にも思わずやってきたこと 

それが悪を生んできた

-中略-

タイラーの計画は彼の理屈なりに筋が通っていた

何も恐れずに突き進む

ムダなことはスルッと滑ってかわす 

人は財布の中身でもファッションでもない 

ー中略ー

お遊びでドン底に落ちることはできない

あがくのはやめて流れにまかせろ     ~映画FightClubより

  

ハンナ・アーレント(字幕版)
 

 

 

kotobank.jp

 

ヘビロテ中歌

先日村上ラヂオで紹介されていたこの曲。スパニッシュなコブシがたまらんです。かっこいい!


Killing Me Softly With His Song (Mátame Suavemente Con Tu...

 

Killing Me Softly With His Song (Mátame Suavemente Con Tu Canción) [Clean] (Album Version)

Killing Me Softly With His Song (Mátame Suavemente Con Tu Canción) [Clean] (Album Version)

 

 

村上ラヂオ (新潮文庫)

村上ラヂオ (新潮文庫)

 

 

ナビのやじるし

我々は頭の中にナビの矢印を持っている。だからそれを地図に乗せると、矢印は自分でしょう。そうじゃないですか。普通はそういうふうに考えないかなあ。

つまり、言いたいのは、自分というのはたかだかナビの矢印程度のものなんだということです。だけどこれがないと困る。どっちに行ったらいいかわからなくなる。現に脳に故障を起こした人で、ナビの矢印の部分が壊れたケースがあります。矢印の部分が壊れたらどうなると思います?地図全体が自分になるんですよ。本当になるんだ。それを世界との一体化、宇宙との一体化という。

世界の中に矢印を置くからその中で行動ができるわけでしょう?でも脳が故障するとその矢印が消えてしまう。でも矢印が消えても地図は残ります。だから地図全体が自分になるんです。これは非常に気持ちがいいんですね。法悦というか、まさに宗教体験ですよ。日本人にはあまりないんですが。

                 ~ 猫も老人も役立たずでけっこう p.153より

 

  

  

  

スクリャービン:「法悦の歌」「プロメテウス」、他

スクリャービン:「法悦の歌」「プロメテウス」、他

 

 

おなじとへんけん

動物は絶対音感を持っています。赤ちゃんも動物に近い状態ですから、生まれた時には持っている。世間では絶対音感があるとすごいと思われますが、そうではありません。絶対音感とは、全ての音が違って聞こえるということです。違いがわかるというのは、そんなに高等なことではない。

絶対音感を失っていくことは、言葉を獲得するために必要です。お母さんに名前を呼ばれた時とお父さんに名前を呼ばれた時、「声の高さが違うからこれは違うもの」と聞き取ってしまっては、言葉は成り立ちません。音を聞き分けられることよりも、パターンを読み取り、「同じ」でくくることができることのほうが、人間には必要な能力なのです。

「同じ」を見つけられるようになることは、偏見を持ち始めるということです。偏見がないと何を見ているのか全く見当もつかない。それではものは見えない。観察するためには、そのものを見るための偏見が必要です。

                  ~ 別冊NHK100分de名著坊ちゃん P.61より

 

 レインは論理的に人の心や行動を考察していた。「精神の変調の原因は論理的に解くことができる」と示していた。大切なのは、心理ではなく論理だと私は思うようになった。                        

                  ~ 別冊NHK100分de名著坊ちゃん P.8より

引き裂かれた自己: 狂気の現象学 (ちくま学芸文庫)

引き裂かれた自己: 狂気の現象学 (ちくま学芸文庫)

 

 デカルトは、科学者になるための基本的なところを、短く、明晰に、論理的に書いている。私は自分の人生の選択の場面で参考にしようと必死に読んだ。だから、哲学書としてあの本を読む人とは違って読めたのだと思う。その後、私が学問を方法論として学んできたのも、デカルトによるところが大きい。 

                  ~ 別冊NHK100分de名著坊ちゃん P.7より

方法序説 (岩波文庫)

方法序説 (岩波文庫)